ミーハーな経歴はみーはーぷろふぃーる へ
くすのき 燕
日本人形劇人協会会員
全国児童青少年演劇協議会会員
全国専門人形劇団協議会加盟(人形芝居燕屋として)
1961年 東京都出身
1985年 信州大学人文学部心理学専攻卒業
1987年 プーク人形劇アカデミー卒業
出演・作・演出・制作・海外劇団の招聘など人形劇の領域を幅広く経験。そのフィールドも、こども劇場・おやこ劇場・幼稚園・保育園・学校・図書館・病院から神社仏閣教会・博覧会・市民祭などのイベント会場、ビデオやテレビと広く、国の内外を問わない。
現在、長野県内はもとより、全国で人形劇の上演、ワークショップのほか、映像出演や他劇団の演出を多数行うなどを多面的な活動を展開中。
経歴
※2023年5月現在
大学在学中に人形劇を始め、プーク人形劇アカデミーで本格的に人形劇を学ぶ。 1986年から10年間、人形劇団・空中分解で作・演出を中心に活動。
1988年 日本で開催された第15回ウニマ【国際人形劇連盟】総会と1988世界人形劇フェスティバル開催時の1年間、日本ウニマに勤務。その後、人形劇を学ぶために4ヶ月間、渡欧しヨーロッパの人形劇に触れる。
1990年 帰国後に宮腰悦子代表のもと、エツコ・ワールド創設にかかわる。以後、同社にてひとり人形劇での全国巡演、人形劇の作・演出・ワークショップの他、海外劇団の招聘公演などのプロデュースも行う。
2001年より、長期入院の子ども達へ、プロのパフォーマンスをプレゼントする「ゆいの会」の活動に参加。
2005年3月 エツコ・ワールドを退社。同年4月より『人形芝居 燕屋』として、演出とひとり人形芝居の公演を中心とした活動を始める。
2006年4月より、信州・松本へ拠点を移す。 移転後、飯田市内の小中学校や県内の養護学校での人形劇づくりに多数参加。この年、デフ・パペットシアター・ひとみにて『はこ/BOXES じいちゃんのオルゴール♪』の演出。これ以降、他劇団に演出を多数提供。
2009年6月に、演出作の「シアタートライアングル」がチェコで隔年で行われているプロによるこどものための国際人形劇フェスティバル「マテジンカ’09」で5歳以上の部門のグランプリを授賞。出演のチカパンと小川耕筰には最優秀演技賞のダブル受賞となる。
2016年にはポ―ランドとの共同制作作品『四季≪ポーランド≫』を演出。国際的評価を高める。
2013年~22年までNPO法人日本ウニマ[国際人形劇連盟日本センター]会長を務める。現在は副会長。
燕のちょっと長いひとりごと
僕のかかわる作品の客席には多くの子どもたちが座ってくれます。うれしい事です。
「芝居を観れば、いい子に育つ。」なんて、物事は単純ではありません。子どもたちは、家や学校はもとより、この複雑な社会の中で育っているわけですから。しかし一方、芝居を観ないで育ってしまうというのは、とても残念な事だと思います。
『人間がつくったものの中で素晴しいものベスト10!』、少なくともベスト20ぐらいを挙げれば、舞台というものは、必ずその中に入ってくるもの。それを知らずに育つというのは、いかにももったいない。芝居のない人生なんて味気ない。芝居のある生活の方が、圧倒的に豊かな人生だ。そんな風に思います。
『ゆいの会』の主催で、僕は年に数回、小児科病棟での上演をさせていただいています。この会は、全国の病院で闘病中の子ども達へ、プロのパフォーマンスを楽しんでもらう目的でつくられた会です。そこで出会った子どもたちの中には、僕の人形劇が、人生でただ一度の演劇体験となってしまう子もいます。それは本当に残念で悔しい事です。でも、もしこの活動がなかったら、その子は人形劇、演劇というものと出会わずに一生を終えた。その一回が、僕の芝居でよかったどうかという事はさておき、人形劇というものを体験した事は、彼らの人生を少しだけ豊かにしたのではないかと思うのです。(勿論、そのような子ばかりではありません。元気になって、僕の公演にわざわざ足を運んでくださった親子もいらっしゃいます。本当にうれしいひと時です。)
演劇を観るという中で、想像力や感性が育つ。そういう側面も勿論あります。この事は、もっと声を大にして、世間に伝えるべき事なのだろうと考えています。しかし、ずっと単純に「芝居は人生を豊かにする」という事、そのものの意義を、評価してもいいのではないかと考えています。この国が豊かになろうと頑張ってきたのは、子どもたちを塾に行かせるためやゲームを楽しんでもらうためではなかった。そんな気がします。
主な脚本・演出・出演作品 年号は初演
1986年 | 「本能寺の変~炎のギリシア悲劇的進化論」作・演出【劇団・大空中分解】 「たぬどんのはなし(原作:小野ルミ)」「へっこきあねさ(日本民話より)」作・演出・出演【人形劇団・空中分解】 |
1989年 | 「サンカクくん海へ行く」作・演出・出演【人形劇団・空中分解】 |
1990年 | 「サンカクくん宇宙へ行く」作・演出・出演【人形劇団・空中分解】 「水の花の伝説」出演【げきだんはてな】 |
1991年 | ひとり人形芝居「あかずきんちゃん」作・演出・出演 |
1995年 | 腹話術「ハロー!カンクロー」作・演出・出演 |
1996年 | 「ユメミステーション」共同執筆・出演【げきだんはてな/エツコ・ワールド】 |
1997年 | 「ぞっとしたい男」「たいこたたき」(グリム童話より)脚色・演出【日本生命文化財団・ねりま人形劇連絡会】 ひとり人形芝居「ねずみのすもう」(日本民話より) 「ころころっ!」作・演出【エツコ・ワールド】厚生省中央児童福祉審議会推薦 |
1998年 | 「シアタートライアングル」構成・演出 【エツコ・ワールド】マテジンカ’09(チェコ)最優秀演技賞と5歳以上の部門のグランプリ受賞作品 |
2000年 | 「セリフのない人形劇短編集」作・演出【エツコ・ワールド】 厚生労働省社会保証審議会推薦 「のそのそにょろにょろ」作・演出 【エツコ・ワールド】厚生労働省社会保証審議会推薦 |
2001年 | 「Buddy!-あ・い・ぼ・う-」構成・演出【ましゅ&Kei】 ひとり人形芝居「さんまいのおふだ」日本民話より)作・演出・出演( |
2006年 | 「はこ/BOXES じいちゃんのオルゴール♪」構成・演出 【デフ・パペットシアター・ひとみ25周年記念作品】 |
2008年 | 「グリムのかばん」(グリム童話より)作・演出・出演 |
2009年 | 「箱舟(アーク)の夢ーギルガメシュ叙事詩より」脚色・演出 【とらまる人形劇研究所附属人形劇学校】 |
2011年 | 「森と夜と世界の果てへの旅」演出【デフ・パペットシアター・ひとみ30周年記念作品】 「いっすんぼうし」脚本・演出【人形劇団むすび座】 |
2013年 | 「イワト」【長野県5団体合同公演】作・演出 「あそぼ!~手回しオルガンといっしょ」作・演出(【人形劇団えりっこ】 |
2014年 | 「ちっちゃいカムイとゆっくりカムイ」演出【阿寒アイヌシアターIKOR】 「かぜのうた」【表現教育研究所】構成・演出 防災人形劇「さんびきのこぶた 危機一髪!」作・演出【パペットシアターゆめみトランク】 |
2015年 | 「人魚姫」【NPO法人いいだ人形劇センター】脚色・演出 「はらっぱの音楽会~貝のゆめ」【山の音楽舎】演出 「花咲爺~はなさかじいさん」(日本民話より)脚色・演出・出演(【吟遊打人とのコラボレーション】 |
2016年 | 「ルドルフとイッパイアッテナ」【人形劇団ポポロ】脚色・演出(原作:斉藤洋) 「4つの季節の物語≪PORY ROKU≫」構成・演出【ポーランド ナイブニ市立劇団・ましゅ&Kei】 |
2017年 | 「マーくんのいちねん」【茶問屋ショーゴ】脚色・演出(アイデア:茶問屋ショーゴ) |
2019年 | 「あっちこっちサバンナ」【人形劇団京芸70周年記念作品】演出(原作:斉藤洋) |
2020年 | 「Buddy ! -離れていても-」【ましゅ&Kei 動画】構成・演出 ARTS CHANNEL 頑張るアーティスト応援事業 CULTURE.NAGANO 「ふたりの魔女 ノビーとチャッキー」「ころころっ!(再演)」作・演出【人形劇DALA/人形劇ファクトリー制作】 |
2021年 | 「ぶんぶく ぶんぶく」(日本民話より)作・演出【山添真寛ひとり人形芝居/おてらおやつクラブ制作】 「アシテジ〈国際児童青少年舞台芸術協会〉第20回世界大会(日本)閉会式アクト」構成・演出 |
2022年 | 「夢の検閲官」作・演出・出演(原作:筒井康隆)【ゆめみトランク/愛知人形劇DALAと共同制作】 「さんびきのこぶた」脚色・演出・出演【人形芝居燕組・信州アーツカウンシル助成】 |
2023年 | りっかりっかフェスティバル(沖縄)にてノンバーバル音楽人形劇「うるしるむん」構成・演出【ACO沖縄制作】 人形劇団クラルテと人形劇団京芸の合同公演「桜吹雪・兄弟茶碗が行く」(脚本:人形劇団京芸 中川生己)を演出【とらまるパペットランド制作】 |
その他、「ぽこぽん・もん吉の忍者修行」(サンリオTV番組)、「たあ坊の誕生日」「コロコロクリリンの大きなかぶ」(サンリオ)、「ぼくらの森があぶない」「トムトムの大冒険」(横浜市)などでTV番組・イベントなどにも作・演出として作品を提供している他、ベネッセなどのビデオ出演・演出多数。
【演出の図】
主な海外公演
1993年 | 国際交流基金主催 歩く人形劇場「あかずきんちゃん」アセアン四カ国公演 |
1994年 | 歩く人形劇場「あかずきんちゃん」アメリカ公演 |
1998年 | 肩掛け人形芝居「ねずみのすもう」ビエスコビアワ国際人形劇フェスティバル(ポーランド)招待 |
1999年 | 肩掛け人形芝居「ねずみのすもう」ゲント人形劇と大道芸フェスティバル(ベルギー)招待 |
2001年 | 肩掛け人形芝居「ねずみのすもう」コメニウム教育大学人形劇フェスティバル(ハンガリー)招待 |
2002年 | 演出作「シアタートライアングル」フラデッツ・クラロベ演劇フェスティバル(チェコ) 招待公演 バスカカス人形劇フェスティバル(ハンガリー)招待公演(国際交流基金助成事業) |
2004年 | 演出作「シアタートライアングル」ウニマ【国際人形劇連盟】リエカ大会(クロアチア)で、絶賛を博す。 |
2006年 | 演出作「シアタートライアングル」セゴビア国際人形劇フェスティバル招待。前後3週間のスペインツアーを行う。 |
2007年 | 演出作「はこ/BOXES じいちゃんのオルゴール♪」カンボジア国際演劇祭(カンボジア)招待。 |
2008年 | 演出作「シアタートライアングル」マドリッド国際児童演劇祭招待 演出作「シアタートライアングル」ウニマ【国際人形劇連盟】パース大会(オーストラリア)に招待 2大会連続出演の快挙 |
2009年 | 演出作「シアタートライアングル」マテジンカ人形劇フェスティバル(チェコ) 招待公演 最優秀演技賞と5歳以上の部門のグランプリを同時受賞 演出作「シアタートライアングル」春川人形劇祭(韓国)招待 |
2016年 | 演出作「4つの季節の物語《PORY ROKU》」、ポーランドナイブニ市立人形劇場にて同劇場の俳優とましゅ&Kei出演で公演 |
2022年 | 腹話術『ハロー!カンクロー』・肩掛け人形芝居「ねずみのすもう」スクポヴァ・プルゼン(チェコ)招待 |
主な招聘海外劇団のプロデュース
1994年 | アルブレヒト・ローゼル「グスタフとそのアンサンブル」(ドイツ) |
1995年 1997年 | 劇団ドラック「ビドリチカ~音のごちそう」(チェコ) |
1996年 | ベロ・テアトロ「郵便屋の夢」(フランス) |
1998年 | 第20回人形劇カーニバルin飯田において、シアター3/4「誰か」(ポーランド)、コアティムンディ「カタツムリの逆襲」(フランス) |
1999年 | ハンガリーのひとり人形芝居ミクロポディウムの「STOP!」「CON ANIMA」との日本ツアー 2001年 03年・05年・07年・08年・ 11年・14年・16年・18年にもハンガリーのひとり人形芝居ミクロポディウムとの日本ツアーを行う |
2008年 | 第10回いいだ人形劇フェスタにおいて、オスカー「出発進行!」(オーストラリア)、ミクロポディウム「STOP!」「CON ANIMA」(ハンガリー) |
2015年 | いいだ人形劇フェスタにて、日本ポーランド共同制作「4つの季節の物語《PORY ROKU》」を演出 |
2018年 | ハンガリーのひとり人形芝居ミクロポディウムの「STOP!」「CON ANIMA」、10度目の日本ツアー 演出作品の日本ポーランド共同制作「4つの季節の物語《PORY ROKU》」日本ツアー、いいだ人形劇フェスタなど6都市で公演 |
2022年 | 9月に再びハンガリーのひとり人形芝居ミクロポディウムの「STOP!」「CON ANIMA」との日本ツアーを行う |
2024年 | 1月に再びハンガリーのひとり人形芝居ミクロポディウムの「STOP!」「CON ANIMA」との日本ツアーを予定 |
その他に、エリック・バス人形劇場(アメリカ)、ツェラー人形劇場(ドイツ)、トリアンゲル人形劇場(オランダ)、ベトナム水上人形劇場(ベトナム)、西螺新興閣(台湾)などの日本公演のツアーマネジャーを務める。